
鉄仙の想い
教室の名である鉄仙の花言葉は、「精神の美しさ」と、「旅人の喜び」といわれています。教室スタートの時期に咲き誇っていた花でもあり、その凛とした姿にも我々がこの仕事を通して求めている理念が凝縮されていると感じ、名前をいただきました。 裏千家の先代お家元、鵬雲斉千玄室大宗匠は「一盌からピースフルネスを」というモットーを掲げられ、茶道の精神を伝えるため60カ国以上の国を訪れ、自らお茶を振る舞っておられます。先代お家元のお考えやこのようなご活動は、海外からのお客様に茶道体験を提供させて頂いている私どもの大きな原動力となっています。 私共が携わっているもう一つの取り組みとして、外国からのお客様に文化活動体験やホームステイを通して地元の人々と交流していただくプログラムがあります。
茶道により善意を交感する無限の瞬間を
茶道は単なる儀式ではありません。茶を点てる人と服する人が互いに誠意を尽くし、心から相手を敬い、思いやりを交感する凝縮された無限の瞬間を味わう、精神文化と言えましょう。
教えに沿って、心を尽くして準備し、お客様を迎え、お茶を差し上げる。客もまた感謝の意と誠意を尽くしてお茶を頂く、それを繰り返すうちに凜とした美しい精神が育まれ、それが皆様の日常生活にとって大きな糧となると信じております。
一盌からピースフルネスを
「和・敬・清・寂」は茶道の求め続ける理念ですが、この理念は様々な宗教や教えと共通しているところが多々あるように思います。
和やかに、謙虚に、清く、そしてしなやかに剛く生きる心構えを学び取ることのできる茶道の精神の下、心を込めて一盌のお茶を差し上げ、出会いに対する感謝の念や誠意を表現することは、文化や宗教の違いを越え心の交流を深めることに繋がると信じております。
市民レベルの絆から世界平和を
一盌のお茶や文化体験を通して紡ぐ絆と同様、数日間生活を共にし、食卓を囲み語らうことで生まれる絆は、帰国後もずっとお互いを思いやる関係を築くに違いありません。
心のこもった交流を一歩一歩積み重ねることで、世界に「大切な人の住んでいる場所」が増え、それが互いの国が緊張関係になった際にも、平和的な解決を選択する人を増やすことに繋がるのでは・・・このような願いから私たちは市民レベルの交流を育む取り組みをさせていただいております。